2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

蘇我氏の謎

謎に満ちた古代史上、最大の豪族と言えば、間違いなく「蘇我氏」が挙げられる。稲目に始まり馬子、蝦夷、入鹿と続いた蘇我本宗家は、その有名さに比べて今なお未解明の点が多く、また歴史学会においても、共通認識が得られていない点が少なくない。 そもそも…

最後の宦官・孫耀庭

「最後の宦官秘聞」(2002年刊、NHK出版)を読了。この本自体、副題に「ラストエンペラー溥儀に仕えて」とある通り、清朝滅亡から満州国に向かった時代、男でない男の集団の中の一人、孫耀庭が語る宮廷秘話を、中国の作家・賈英華がまとめたもの。 そ…

十津川郷士

司馬遼太郎の歴史エッセー「街道をゆく」シリーズの第12巻は、舞台が奈良県の十津川村だ。このシリーズ自体、今から30年ほど前に週刊朝日に連載されていたものが、その後順次、朝日新聞社から単行本化されたものだ。 そして「十津川街道」と副題が付いた…