2012-01-01から1年間の記事一覧

「満州」は元々、日本だった

そもそも歴史には「正史」のほかに、異聞や異説をまとめた「稗史」(はいし)と呼ばれるものがある。モンゴルの英雄、チンギス・ハーンの偉業を伝える「元朝秘史」も、その一つだろう。 「上天より命ありて生まれたる蒼き狼ありき。その妻なる生白き牝鹿あり…

「EECの母」は黒い瞳の伯爵夫人

今年のノーベル平和賞がEU(欧州連合)に授与されることが決まった。「(EUの)前身の時代も含め、60年以上にわたって欧州における平和と和解、民主主義と人権の向上に貢献した」(朝日新聞)ことが、授賞の理由という。 振り返ると1952年、第2次…

蘇る藤原不比等の亡霊

10月5日、政府が「女性宮家」を創設することの是非や、そのあり方を巡って「皇室典範」の見直しに向けた「論点整理」を公表した。 どうして今、女性宮家の創設なのか。 それはつまり、現在の皇室典範にキチンとした規定があるわけではないのだが、このま…

異民族が標榜する中華帝国

中国って国(正確には中国大陸の統一政権)は歴史上、国力が充実してくると必ず、今で言うところの「覇権主義」で領土拡大に走る。 古くは「隋」の煬帝による高句麗への3度の侵攻(この無理な負担により隋は滅んだ)。そして、その後を継いだ「唐」の太宗(…

シーボルトとバクーニンの邂逅

以前、直木賞作家・葉室麟の「星火瞬く」(講談社)を読み、この小説のストーリーは本当に歴史的事実に基づいているのか、ズッと気になっていた。 小説では、江戸時代後期に、幕府禁制の日本地図を持ち出そうとして国外追放処分になったドイツ人医師・シーボ…

雪の降る日に歴史は変わる

江戸・東京に権力が座を占めて約400年。その間に、劇的な政治的事件はいくつも起こったが、その中で、日本史上でも決定的な役割を果たした「事件」が、3つある。筆者の独断を許してもらえるならば、時代順に挙げて、1702年の赤穂浪士吉良邸討ち入り…

「虞美人」と丸ちゃん

「立てばシャクヤク 座ればボタン 歩く姿はユリの花」。今となってはもう誰も口にしないが、昔は美人を例える際によく使われた。私自身、ボタンとユリの花は知っているが、シャクヤクは知らない。見たことはあるかもしれないが、これがシャクヤクだ、と意識…

維新遷都計画、かくて首都は大阪に

大阪「都構想」や維新政治塾の盛り上がりを見ていると、この国の首都を大阪に移し、人心を一新して、新たな時代を迎えてもいいのではないかと思ってしまう。実際、過去には国会でも首都移転が積極的に議論された時もあったのだから、そんなに突飛な話でもな…

清盛、人気がないね〜

今年のNHK大河ドラマ「平清盛」の視聴率が冴えないようだ。3月11日に放映された第10回は知らないが、前週の4日については視聴率が13・4%だったことが、ビデオリサーチの発表で分かった。昨年、放送された「江〜姫たちの戦国〜」では、13%台…