2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

燕雲16州

日本人にとって、歴代の中国王朝の中で一番、親近感を感じるのは、何と言っても「唐」(618年〜907年)だろう。日本はこの時代、初の女帝として有名な推古天皇の飛鳥時代に始まり、天武・持統天皇から聖武天皇へと続く奈良時代、そして、桓武天皇が開…

「順」王朝

13世紀以降の中国の王朝を教科書風に順に並べると、「元」→「明」→「清」と続く。しかし正確にいうと、明と清の間には明末、農民反乱の指導者として北京を包囲し、明の最後の皇帝となる第17代の崇禎帝(すうていてい)に紫禁城の北にある景山で首を括ら…

胡亥

「秦を滅ぼすのは胡なり」。胡(こ)とは異民族のことであり、当時だと、中国北方のオルドス地方に居住(?)していた騎馬民族の「匈奴」などが、これにあたる。秦の始皇帝は晩年、方士(呪術や占星術などを行う学者)の一人、盧生(ろせい)が提出した予言…

承平・天慶の乱

まだ1回しか放映されていないのに、今年のNHKの大河ドラマ「龍馬伝」は、すでに女性を中心に人気が高いらしい。当然それは、主人公の坂本龍馬を歌手の福山雅治が演じるということによるのは間違いないのだが、かくいう自分は、正月3が日ということもあ…

乾隆帝

以前から中国の「清朝」(1644年〜1912年)、とりわけ、隆盛を極めた第6代皇帝の乾隆帝(けんりゅうてい)の時代をもう少し理解しておきたいと思っていた。というのも、たかだか50〜60万人の満州族が建てた征服王朝である清が、いったいどうや…